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CUUN 2020年7月号「外耳炎・耳垂れ」

こんにちは。獣医師の佐々木将雄です。日々、診察をした愛犬の飼い主様には、その子の普段の習性や行動について話しを伺うことにしています。すると、診察の時の様子とは全く違う性格を持っていることを知り、ビックリすることがあります。我々獣医師は「病気」だけではなく、その愛犬と飼い主様との普段の生活を知ることが、的確な診断への近道であることを、常に理解しなければなりません。
いつも多くの質問を頂いておりますが、今回は愛犬ヴェルチェ君の飼い主様から「耳のカットスタイルが長めで、蒸れやすく、かゆがっていて、耳の臭いも気になる…」と、ご相談を頂きましたので「耳の病気へのケアと予防」について、お伝えいたします。

【外耳炎・耳垂れはどんな犬種でもかかります】
動物病院に受診する病気の中で最も多いのが耳の病気です。愛犬の耳は、水平耳道と垂直耳道がL字型になっているため、人間より空気の流れが良くないと言われています。入り口から鼓膜までの炎症を外耳炎、鼓膜とその周囲まで炎症が進行すると中耳炎になり、その奥の鼓室胞まで進行すると内耳炎と診断されます。
その中でも外耳炎の罹患率は高く、種類や年齢に関係なくかかりやすい病気と言われています。多くの飼い主様に「うちの子は耳が垂れているので外耳炎になりやすくて…」と、話しを聞きますが、一般的には耳の垂れている犬種は(ミニチュア・シュナウザー、アメリカン・コッカ・スパニエル、シーズー、ダックスフンド、ラブラドールレトリバーなど)耳の入り口がふさがり、耳道内の温度や湿度が上がって外耳炎が悪化しやすいと言われています。今回ご相談を頂いたヴェルチェ君は、犬種的にも悪くなりやすい耳の形状をしていることになります。

【外耳炎の原因とは?】
外耳炎が悪化しやすい要因は、垂れた耳が蓋をするという物理的な原因とご理解頂けたと思いますが、では外耳炎になりやすい原因とは?耳が垂れていても外耳炎にならない愛犬はたくさんいます。当院の患者様で、垂れた耳の愛犬を数多く飼っている方がいますが、外耳炎になる子とならない子がいて、外耳炎にはなりやすい原因があるのです。
その原因は「物理的に除去できる要因」と「物理的に除去できない要因」の2つに分かれます。

■物理的に除去できる要因
【①フードやおやつ】味が濃い、油っぽいものを与え過ぎて、皮膚に油分が出やすくなり、バリア機能の低下から常在菌や他の菌が異常増殖をして脂漏性になる。【②異物】散歩中に草むらに入って、草の葉や種が耳に入ってしまう。【③水の混入】川やプールでの水遊びやシャンプーにより、外耳道へ水が入ってしまう。【④耳道の毛】耳道に毛が多く生えて密集している。【⑤寄生虫】耳ダニ・マダニの寄生によるもの。【⑥腫瘍】良性のポリープ腫瘍から耳道全部を切除しなければならない悪性腫瘍ができてしまう、などです。

■物理的に除去できない要因
【①バクテリア】細菌やマラセチアの(真菌の仲間)感染によるもの。【②過敏症】アレルギー性疾患・アトピー・食物アレルギー・免疫性皮膚疾患になっている。【③脂漏症】遺伝的・ホルモン異常・生まれつき外耳道の油分分泌腺が多いなど、常在細菌の生存やバリア機能の障害によるもの。

物理的に除去できるものは完治する確率が高いのですが、除去できないものは耳道内内視鏡検査や細菌培養・受性試験など、多くの検査をしても治療に反応せず根治が難しいこともあります。また、再発した場合、持病や体質の(アレルギー・脂漏症・ホルモン・遺伝性疾患など)関与が大きいと考えられ、薬だけの治療では徐々に悪化することが多く、私たち獣医師も頭を抱えてしまうケースもあります。

【外耳炎が根治しにくい基礎疾患、『脂漏症』とは?】
皮膚の新陳代謝が過度に速く、全身の皮脂腺の分泌と皮膚の角化が亢進した状態を『脂漏症』と言います。常染色体の劣性遺伝による遺伝性疾患は『原発性脂漏症』と言い、アメリカン・コッカー・スパニエル、ウエスト・ハイランド・ホワイトテリア、ミニチュア・シュナウザー、バセット・ハウンド、シーズーなどが好発犬種となります。また、食生活や体質によって皮脂腺から油分が過度に分泌される『続発性脂漏症』は、食事やおやつの与え過ぎや長い期間シャンプーができない状態が続き、油っぽい皮膚になる状態で、当院の皮膚病の約半数以上がこれに該当します。
いずれのタイプにしても『脂漏症』を基礎疾患として持っている場合、基本的に耳道内にも油分がおおく分泌されるため、細菌やマラセチア菌が繁殖し、甘酸っぱい独特の「匂い」と「外耳炎(耳垂れ)」の症状を発症しやすくなります。

【外耳炎の治療】
動物病院で外耳炎の治療をする場合、最初に耳鏡で耳の中の状態を確認し、洗浄後、抗生剤・抗炎症剤・抗真菌剤などを塗布します。通常は1~数回の通院治療で完治することが多いのですが、痒みを我慢できず患部を掻き壊すのを防ぐステロイド剤を使う場合もあります。まれに治療が長期化すると、皮膚のバリア機能の低下により再発を繰り返すため、薬剤の使用頻度を高めてしまう恐れがあります。当院でも治療には薬を使いますが、軽症であれば、天然成分の洗浄液やサプリメントのみの処置を優先したり、薬とサプリメントを併用して、健康な皮膚回復への治療を心がけるようにしています。

【外耳炎にならないために、皆さんができる予防やケアを!】
今回の外耳炎の説明で、少しでも疑問が解決して頂けたのであれば幸いです。
大切なことは、物理的に除去できる要因を1つでも多く減らすことです。

  1. おやつの食べ過ぎに注意して、味の濃いものを避け、油分の少ない商品を選ぶ。
  2. 天然成分の洗浄液で定期的な耳の洗浄をする。市販の洗浄液や動物病院で使用されているもののほとんどは化学薬品が入っています。以前、「肉球」の時にもお伝えしましたが、バリア機能を壊さず常在菌を生かすことが最も大切で、外耳炎になりにくい耳道内の最善の環境を保つことになります。

そこで、今回も獣医師の開発した「月桃水・へちま水・天然温泉水」の混合液からなるサプリメントをご紹介します。「月桃」に含まれる赤ワイン34倍のポリフェノールは、バリア機能の回復・黄色ブドウ球菌やマラセチア菌の除菌・上皮細胞の油分調整・抗炎症作用が認められています。(実証済み)
さらに、防臭効果もあるため、日々の耳の洗浄やケアには最適であると考えられます。
真夏の高気温・湿気が多い今、家族の一員である大切な愛犬のために、動物病院にて治療実績の高い商品で耳と全身のケアをして頂き、病気にならないために最適な商品としてお勧めいたします。

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